桐生市議会全会一致で可決!ママたちの願い“学校給食の請願”
桐生市議会全会一致で国への意見書を出した件では、全国の皆様からお褒めいただき、恐縮至極でした。が、続けて桐生市議会全会一致で可決した請願について報告します。
桐生市議会は、子どもの健康を危惧するママの気持ちを十分に汲み、委員会の中で、議会の中でしっかり議論し審議し、委員会でも、議会でも全会一致で可決しました。それが、以下の請願です。
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【子どもたちのすこやかな成長のための学校給食の安全性確保に関する請願】
請願の要旨
東日本大震災の影響で福島第一原子力発電所が深刻な状況に陥り、大量の放射性物質が放出される事態が引き起こされた。事故後、各地の水道水や関東、東北の農産物などから国の暫定基準値を上回る放射性物質が検出され、乳幼児の水道水飲用制限や農産物の出荷規制などが行われる事態にもなった。群馬県でも出荷制限される野菜もあり、安心して食事を取ることが難しくなっている。
内部被曝の恐ろしさは、呼吸や飲食などにより体内に入った放射性物質が人体のさまざまな部位に集まり、放射能を出し続け染色体を傷つけることからも明らかにされている。知らずに汚染食品を食べ続けたチェルノブイリの子どもたちの中には、のちに甲状腺がんのみならず心臓病、全身の倦怠感、免疫力の低下によりさまざまな症状があらわれたと報告されている。
現在、国の暫定基準値を上回った食品は出荷制限されている。しかし、牛肉におけるセシウムの検出の遅れなどから、市場に出回って消費された後に検出されるという事例もあり、今後もこのようなことがおこることが否めない。長野県松本市では、医師でありチェルノブイリでの診療経験を持つ市長が、子どもの内部被曝防止に取り組む姿勢を打ち出し、地産地消を基本としたうえで、暫定基準値以下の食材であっても放射性物質が不検出になるまで使用を控えるといった当面の対策を行うなど、地方自治体で出来る取り組みの例も見られるようになってきた。
子どもたちを放射能汚染の中でも最も深刻な内部被曝から守るために、放射能汚染の少ない食材を選ぶなどの取り組みを早急に進めていただきたく、以下について市長及び教育委員会に求めるよう請願する。
子育て日本一を掲げている桐生市である。子どもたちの健やかな成長のために、他市の先駆け的な取り組みを行われるようお願いしたい。
1 給食用食材の放射性物質を独自に計測、公表すること
2 給食用食材の産地選びにさらなる慎重を期すこと
3 学校献立表に使用食材の産地を明記し、判断を児童または保護者に委ねること
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私と無会派4人の議員が紹介議員になり、教育民生委員会で審議されました。
森山委員長は、紹介議員のひとりになって欲しいとお願いしたときは、「いや、ちょっと・・・」と言われていたので、どうなることかと心配でした。が、委員会開催中に休憩をとり、子どもの健康が心配で病むに病まれず請願書を出したママが想いを教育民生委員会の委員に伝える場を設けてくれました。
請願を出したママは、子どものことを心配しているという想いを述べ、また竜ヶ崎市の資料も参考に提示し、是非桐生市でも子どもの健康を守るためにお願いしたいと述べました。
私は議員になって5年目ですが、請願者の意見を拝聴するというのは、これが2例目。1例目の時は、やっとのことで実現した。が、今回は意外なほどにすんなり。改革が進んでいる桐生市議会の姿勢が、またひとつここで表れることになりました。
その時、傍聴に来てくれていた市民の感想をメールしていただいていますので、以下に紹介します。
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本日の教育民生委員会での「請願」可決おめでとうございます。
委員が満場一致で請願を可決した時の庭山さんの笑顔は印象的でしたね。きっとご家庭ではいつもあのような笑顔のお母さんなのでしょう。
それにしても、行政側の方々の発言は残念ですね。いつかお話した通りで、行政職員というのはビューロウ(箪笥の引き出し)の範囲でしか物事を見ない、判断しない、行動しない、責任を取れない(取らない?)人達ですから止むを得ないと言えばそれまでですが、子供達の健康を最優先に考えるべき「給食に関わる職業」として、放射能汚染から子供達を守るためにいかに積極的に行動すべきか、を自分の言葉で語って欲しかったですね。
教育関係の職員の方々は、「消費者庁が測定機を貸し出す」という話を知らないのでしょうか?
他の部門、例えば市民生活部長さんはこの件に関する情報を持っていたのでしょうか?
全ての情報が、市長・副市長・部長宛に直接届く訳では有りませんから、最初に情報を入手した職員(どの程度の役職か判りません)の「感度」の程度に左右されてしまうのでしょうか?
-----------(以上メールより。一部抜粋)--------------
私は市役所と議会の外に出れば、基本的に笑顔だと思います。アエラを知らない職員もいる市役所ですから、程度が低いのだと思います。
この請願は、子どものことを心配するママたちが、学区を超え連携し、情報を収集し、また賛同してくれるママを求めて市内を走り回って提出したものです。残念だったのは、短期間だったので広報、周知が不十分だったこと。後日、「一緒に署名したかった」と言ってくれるママたちに会いました。
議会には執行権はありません。が、議会として、たくさんのママたちの声を汲み、執行権のある市長と当局に、子どもの健康といのちを守る仕事をすることを求める。議会として至極当然で当たり前、そして大切なお仕事をすることが出来ました。
ありがとうございました。
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